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大関松三郎 | 悠久録(長岡新聞コラム)

悠久録column

大関松三郎

「でこでこと太った指のあいだに しっかりと土をにぎって、どっしりと 重たい山芋 おお こうやって もってみると どれもこれも みんな百姓の手だ」
 書棚の中から大関松三郎の詩集『山芋』が見つかった。大関松三郎は大正15年(1926)古志郡黒条村下下条(現・長岡市下々条)に生まれ、昭和19年(1944年)12月19日、南シナ海にて乗っていた輸送船が魚雷攻撃を受けて沈没、戦死した。18歳の若さだった。『山芋』は、松三郎の小学校6年13歳の詩である。
 大関松三郎の詩の指導者が寒川道夫である。寒川道夫なしでは松三郎の詩を論じることはできない。松三郎は、小学校在学中に、生活綴方運動に参加していた恩師・寒川道夫と出会い、生活詩の指導を受けた。生活綴方運動とは生活の中で見たり、感じたことを事実に即して表現しようとした運動を指す。これが当時の治安維持法に触れるとして、寒川道夫は1941年治安維持法違反(生活綴方事件)で2年間獄中生活を送り教職を追われた。
 松三郎は黒条尋常高等小学校卒業後、1941年(昭和16年)に新潟鉄道教習所に入学。教習所卒業後は、機関助手として勤務した。寒川が刑務所から出てきた時松三郎は既に亡くなっていた。
 『山芋』は寒川道夫の代作という説もあるが、ゲームに夢中の我が家の6年生の孫とはなんという違いであろう。(ひこぜん)


※「悠久録」は長岡新聞の一面コラムです。

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