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山本清先生 | 悠久録(長岡新聞コラム)

悠久録column

山本清先生

 この頃、本棚の奥の昔の本を抜いて来て読む機会が多くなった。先日も新潟日報の「座標軸」の中で、小千谷の詩人西脇順三郎のことに触れて山本清先生の事が書かれてあったので、本棚の中から先生の本を探してみた。
 ここで筆者が山本清先生と呼ぶのは、高校時代の恩師だったからである。そしてまた小千谷西高校時代の机を並べた同僚でもあった。晩年故郷小千谷に帰ってきた西脇順三郎の話をよくされていた。
 筆者もある一時期山本清先生の主宰する小千谷短歌の仲間に入れてもらったこともあった。先生は大正十五年小千谷市に生れ、令和二年五月に九四歳で亡くなられた。昭和二十八年から宮柊二主宰の「コスモス」に参加。西脇順三郎の知遇を得て、最晩年を共にされた。定年退職後小千谷図書館長、「西脇順三郎偲ぶ会」会長を歴任された。
 本棚にしまわれてあったのは、小千谷短歌会合同歌集『唄あれば耐ふ』(二〇〇六年)と『落葉樹林』(二〇一七年)と題する先生の歌集だった。前著は新潟県中越地震の体験を短歌に纏めたものだった。これには先生の短歌が七十首載っていて、題名は「激震に崩れし心の荒寥も歌あれば耐ふ友あれば耐ふ」の先生の歌から採られたものだった。『落葉樹林』のなかに「遠き祖(おや)眠れるそばにわが入らん小さき墓つくりこの秋は過ぐ」という歌が載っていた。(ひこぜん)


※「悠久録」は長岡新聞の一面コラムです。

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