越後の昔話に関わって二十年余。小国芸術村運動を契機に、昔話の世界にのめりみ、ついには、自ら語り部となってしまった。この世界は、奥が深く、中に踏み込んで行くと時間を忘れ、つい出口を失ってしまう。
ここに収録された昔話は、録音状態も悪く、なんとか聞けるという程度のものではあるが、人生の記録として残しておこうと思う。語り手に気づかない、先人から受け継いだ宝が炯眼の師により明らかにされることを願いつつ。
口演者:高橋実
日時:1999年10月8日
会場:小須戸地区公民館(〒956-0101 新潟県秋葉区小須戸117番地4)
はなしの話 | 若い衆宿で大きな音と一緒に笊が天井から落ちてきた。そこにはうまそうな牡丹餅が山と積まれ、その牡丹餅のうまいこと、そのことが評判になり、翌日も笊を待っていたらその笊の中に婆様がいて… | 2分24秒 mp3(2.20MB) |
千石田の長者 | いつも大雨が降ると田んぼが流される貧しい土地に婆様と息子が住んでいて、婆様の作るわら細工で生計を立てていたが、息子はその売上金で子供にいじめられている魚をたすけてやった。婆様に叱られたが、あるとき婆様が川に落ちると娘に助けられた。 | 10分43秒 mp3(9.83MB) |
へっこき嫁 | 働き者の嫁だったが、屁が出るのが欠点だった。ある日、嫁の屁で婆様が天井まで飛ばされ、とうとう離縁されることになったが、その屁の風で思いがけない収穫があった。 | 6分46秒 mp3(6.20MB) |
ほらくらべ | 日本中のほら吹きが集まってほら吹き比べをすることになった。越後のおらふきは人の話を聞くだけで少しもほら吹くことはなかったが、さいごには並み居るほら吹きをうならせてたちまち勝ってしまった。 | 7分27秒 mp3(6.84MB) |
鬼の笑い | 話の上手な爺様が、死んでしまった。閻魔様の前で極楽にやってほしいと頼むが、閻魔の脇の鬼を笑わせればやってもいいといわれる。いままで笑ったことにない鬼が爺様の話で大笑いを始めた… | 3分01秒 mp3(2.78MB) |
アンコール 新しい毛 |
十八の娘が風邪ひき、医者に行くと「舌を出してみろ」と言われた。娘は「舌」と「下」を勘違いして着物の前をまくって下を見せた。医者はそろりと手を出してみると娘は怖がって震えだした。そしたら… | 1分50秒 mp3(1.69MB) |
口演者:高橋実
日時:2007年5月12日
会場:刈羽郡刈羽村油田かやぶき民家にて
鬼の笑い | 4分33秒 mp3(4.17MB) |
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天福地福 | 6分56秒 mp3(6.37MB) |
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松吉とやまんば (牛方と山姥) |
8分54秒 mp3(8.16MB) |
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俵薬師 | 13分41秒 mp3(12.5MB) |
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おおよつばり (大夜尿) |
6分18秒 mp3(5.79MB) |
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人の一生 | 6分28秒 mp3(5.93MB) |
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貧乏神 | 2分10秒 mp3(2.00MB) |
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はなしのはなし | 2分05秒 mp3(1.93MB) |
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